• 日本建築学会 編
  • A5/並製
  • 鹿島出版会 
  • 2021
  • カバーデザイン/関連イベントチラシデザイン

最新鋭の素材と工法を使ったモダンな建築が発展を続ける一方で、歴史の香りとともに各地域に残る「景観」を、地域の人々と共にブラッシュアップしながら生かし、共存していくための理論と実践をまとめた本「生きた景観マネジメント」。

「歴史的な環境の保全を」と口で言うのは簡単ですが、実現させるには長期的な取り組みが必要で、地域に根ざした活動基盤としっかりとした理解をなくしては成り立ちません。
味わい深い景観ほど、一度失われると、それをまるごと取り戻すことは困難ですが、耐用年数を超えたり法律がかわったりと、様々な理由で変貌を余儀なくされる景観はこれからも増え続けていくのでしょう
そんな時流のなかでも、こういった保全の取り組みがもっと盛んになり、連綿と続く時代のかおりを肌で感じられる風景が多く残っていくことを願ってやみません。

本書は、実際に景観マネジメントに成功した事例集ということで、全体的に品よく、見やすく、軽快に、を心がけました。
第Ⅱ部には、各章ごとの項目インデックスを図表化したものを掲載。小口のツメと連動させています。
この横軸は、帯にもつながっており、地域の人々が景観そのものにそうするように、本自体をぐるりと取り巻くデザインになっています。

メインタイトルには、A1ゴシックと「クナド」(nipponia様 謹製)を使用。
程よくやわらかく、品の良いゴシック体です。